過去の売掛金をクレジットの対象にすること
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過去の売掛金をクレジットの対象にすること


・過去の売掛金をクレジットの対象にすることができるのかについて
・過去の売掛金であることを隠してクレジットの申込みをした場合について

過去の売掛金をクレジットの対象にすることはできるのでしょうか?

結論から申し上げますと、過去の売掛金をクレジットの対象にすることはできません。

法律上は一般的には禁止されていないのですが、弁護士法上は譲り受けた権利の実行が禁止されています。

これによると、過去の売掛金について債務者が法律上支払義務を争っている場合や、支払能力の継続的な喪失によって支払いができない場合に、このような売掛金をクレジットの対象にして売掛金を譲り受けたり立替払いを行うことは、弁護士法に違反するのです。

過去の売掛金であることを隠してクレジットの申込みをした場合はどうなるのでしょうか?

ではもし、過去の売掛金であることを隠してクレジットの申込みをした場合はどうなるのでしょうか?

これにつきましては、、、

正常なクレジットの場合は、購入者が購入する商品の支払能力を判定するために、購入商品の内容、必要度合い、金額、支払期間などにより慎重に判断しています。

これに対して、売掛金の場合はすでに売買契約は成立していて入金のない状態ですから、これは購入者の信用不安や何らかの理由があるはずです。

こういった状況を隠して新たなクレジットの申込みをすることは、法令違反にはならなくても加盟店契約上禁止されているケースが少なくありません。

特に支払期限が大幅に過ぎているものは、不良債権のクレジット会社への不正な付け替えともいえますので、詐欺的な行為にあたります。

こうした場合は、加盟店契約に仮に明文の規定がなくても取扱いを拒否できると解釈されています。

また、過去の売掛金であるということを隠してクレジットの申込みがなされて、これに気づかずに加盟店に支払いがなされた場合は、加盟店契約違反または不法行為にもとづいて加盟店に損害賠償請求できると考えられます。

関連トピック

・家族に契約の意思を確認した場合について
・表見代理の規定について

妻などの家族に契約の意思を確認した場合はどうなるのでしょうか?

本人とは連絡がなかなかとれないからという理由で、妻などの家族に契約の意思を確認した場合、これは有効になるのでしょうか。

結論から申し上げますと、契約の意思確認というのは、必ず本人にしなければなりませんので、ご家族に対する契約の意思確認は無効ということになります。

ここで、あれ?無職の妻が夫名義でクレジットの申込をするときは、妻の意思確認だけでいいの?と思われたかもしれません。

実は、これはそういうことではありません。

たとえば、無職の妻が、高価なブランドバックについて、夫に内緒で夫名義でクレジットの申込をする場合には、その妻に意思確認をしただけでは不十分です。この場合には、夫から、ブランドバックの購入契約と支払いのクレジット契約についての締結代理権を与えられていなければなりません。

しかしながら、この代理権自体を妻がもっていることについて、結局は、夫に確認しなくてはなりませんので、内緒で購入するというのは本来はできないのです。

ですから例えば、連帯保証人を父親になってもらう場合も、実際に父親に確認しなければならないということです。父親が不在のことが多いからといって、母親にかわりに確認をしても無効になってしまいます。

もし仮に、本当は代理権が与えられていないのに、あたかもクレジット名義の本人が妻に代理権を与えたかのような外観をつくって、クレジット会社がこれを信用して契約した場合はクレジット会社側が保護されます。

これは、表見代理の規定によります。

表見代理の規定が適用されるとどうなりますか?

この規定が適用されるときには、クレジット会社側に過失があってはいけません。

また、これはケースによりけりですが、商品を購入したり、クレジットを利用したりすることが日常家事に関する行為にあたるとして、日常家事債務の規定によって、本人(本事例の場合は夫)に効果が及ぶこともあります。

理論的には上記のようになるのですが、実際の裁判例では、表見代理や日常家事債務を理由として、契約の成立が認められることは実はまれです。

これは、消費者が保護されることが多いということがいえるといえます。

なので、クレジット会社側としては、原則に従って、契約者自身に契約意思の確認を行う必要があるのだということを心得ておく必要があると思われます。

ちなみに、電話での本人確認ですが、昭和59年の割賦販売法改正に係る通産省通達で、個品割賦購入あっせんの場合、電話による確認を行うときは本人でなければ答えられないような事項を尋ねることを求めています。


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