割賦手数料の規制

・割賦手数料の規制について
・通産省(現経済産業省)通達について

割賦手数料の規制について

割賦購入あっせんや割賦販売等の業務は、
「立替払契約」
なので、利息制限法による「貸付」とは異なります。

 

割賦購入あっせん業者や割賦販売は、
指定商品購入者の商品および役務受領者の役務の支払金を
立替払いするものですので
金銭消費貸借契約の貸付業務ではないのです。

 

なので、割賦手数料は、
利息制限法や出資法の規制は受けません。

 

ただし、平成7年に通産省(現経済産業省)から通達で、
出資法による金利の上限を
支払手数料の上限にするように努力要請があったので、
実務上は、これが遵守されています。

 

また、割賦手数料には、消費税は課税されません。

 

ただし、分割回数で割賦販売法の適用を受けない
1回払いの手数料や2回払いの割賦手数料については、
消費税がかかります。

 

ここで、割賦手数料を期限前に一括返済したときは、
払戻しがされるのかについてですが、
割賦購入あっせんでの立替払契約というのは、
準委任契約であって、

 

分割手数料はその報酬なので、
本来は期限前償還であったとしても返還の必要はありません。

 

スポンサーリンク

通産省(現経済産業省)通達について

割賦手数料には、
クレジット会社の調達資金の利子にあたる部分も
含まれていますので、

 

通産省(現経済産業省)は、
クレジット契約条項に、「早期一括返済の特約」jを設けて、
条件が整えば、一定の計算方式で算出された払戻金を、
クレジット会社に請求できるように指導しています。

 

一般には、クレジット会社は「早期一括返済の特約」で、
当初の契約どおりに支払いを履行し、約定期間の中途で、
残金全額を一括して支払ったときをその条件に定めています。

 

※平成7年に通産省(現経済産業省)通達

 

■政府の規制緩和推進計画において、クレジット業務は出資法にいう「貸付」には該当しないので、社債発行代り金をクレジット業務の支払に使用できることが明確化されました。

 

■クレジット業務は、出資法の貸付には該当しないものの、消費者保護、信用販売事業の健全な発展を図る観点から、クレジット業務に係る分割手数料が、年率40.004%(平成7年当時の出資法上限金利です)を超えないように設定することが要請されました。

 

■平成12年の出資法の上限金利の引下げを受けて、平成7年の通達を遵守して、現在の出資法の上限金利である29.2%を超えない設定をすることになりました。

 

※割賦手数料
…金利、信用調査費、事務管理費、貸倒補填費その他名義のいかんを問わず、割賦販売に係る費用として購入者に支払わせるもののすべてのことです。

 

スポンサーリンク